岩国のシロヘビは、アオダイショウのアルビノが集団で繁殖し固定化した世界でも例がなく、国の天然記念物に指定されています。
白い体にルビーのような赤い目をしたシロヘビを是非ご覧になってください!!
抜け殻を財布に入れておくと金運や財運がアップするとも言われます☆
天然記念物 岩国のシロヘビ

アオダイショウのアルビノ(突然変異によりメラニン色素を合成できなくなって白化したもの)であるシロヘビは、日本各地で観ることが出来ますが、一般には自然下ではアルビノの出現は稀であり、また野生では白く目立つため天敵に捕食されやすく生き延びることが困難です。
また劣性遺伝のため通常のアオダイショウとの間にできた子供は通常の体色となり、固定化されません。
しかし、岩国の白蛇は遺伝によって白化が子孫の代にも受け継がれて固定化された世界でも珍しい事例で、国の天然記念物に指定されています。
生きたシロヘビを観るならココ!
岩国観光で錦帯橋を訪れたら、是非立ち寄ってほしいのが岩国シロヘビの館です。
岩国城へのロープウェイ乗り場の前にあり、小さな展示施設なのでちょっとした待ち時間に楽しむことが出来ます。

いつでも生きたシロヘビが観られるよ☆
岩国シロヘビの館


錦帯橋を渡った横山公園のそば、ロープウェイ乗り場の前の小さな展示場です。
岩国と白蛇の歴史やシロヘビの生態について学べます。グッズ売り場もありますよ!!
一年中一定の温度と湿度で飼育されているので、冬でも冬眠することなくシロヘビを観ることが出来ます。
シロヘビクイズやゲームもあって子供にも人気の施設です。
開館時間/9:00~17:00
休 館 日/無休※ただし、保守点検等の臨時休館あり
入 館 料/おとな 高校生以上 200円(160円)
こども 小学生・中学生 100円(80円)
※()内はセット券(錦帯橋・岩国城・ロープウェイ)提示、
及び15名以上の団体料金
※乳幼児は無料
※障がい者 大人100円 こども50円
加藤 英明先生(静岡大学)が岩国シロヘビの館を訪れたときの動画で詳しく説明されています



100匹に1匹生まれる、頭にハートの模様があるラブちゃんがいます❤
岩国白蛇神社とシロヘビ飼育場
2025年巳年の今年、是非訪れたいのが岩国白蛇神社です!
白蛇は金運・財運にご利益があると言われ、岩国白蛇神社のヘビの抜け殻が入った御守で宝くじが当たる!かも☆
生きたシロヘビを巡るルート


現在「岩国のシロヘビ」は国の天然記念物ですが、当初、天然記念物に指定されたのは1924年「白ヘビ生息地」として今津地区(今津町)、麻里布地区(山手町など)および川下地区(旭町など)が生息地域として指定されたのが、1972年にシロヘビ自体への指定替えとなりました。
特に今津地区は最盛期には約1000匹のシロヘビがいたと言われています。
錦帯橋空港からのルート
旭町シロヘビ放飼場→連帆橋→八百新酒造→ジロヘビ棲息地記念碑→岩国白蛇神社






※連帆橋は車両禁止なので徒歩でのルートです。車の場合は寿橋から今津川を渡ってください。
岩国駅からのルート
商店街のアーケードを抜けて交差点で右に曲がると市役所や省察所のある通りをまっすぐ進むとコンビニがありその後ろの岩国白蛇神社に到着します。
途中、右手に中央フードというスーパーマーケットがある交差点を左に曲がると寿橋に通じます。その麓にシロヘビ棲息地記念碑があります。八百新酒造は眼の前です。
白蛇棲息地・白鷺飛来地記念碑


「錦川下流、今津川に架かる橋(寿橋)付近の一帯に岩国藩の米倉があり、2匹のシロヘビが棲み着いていた」と1862年の『錦川志』(にしきかわし)に記述が残っています。
岩の国の文字通り、平野が少なく米どころとしてのイメージはありませんが、錦川の清流を活かした日本酒は古くから作られてきました。
「雁木」で有名な八百新酒造株式会社(今津地区)は創業1877年。「五橋」の酒井酒造(川下地区)は創業1871年です。
酒造の米倉に出るネズミを捕食するシロヘビは、守り神として大切に保護され、1897年頃には今津、川下、麻里府、室の木の各地区等、合わせて400ヘクタールの地域に棲んでいるといわれました。



自然界では淘汰されるアオダイショウのアルビノであるシロヘビは、人と暮らすことで生き延びたのですね。
昭和47年(1972)8月に国の天然記念物が「岩国のシロヘビ」に指定替えされましたが、2012年に現在の白蛇神社に移るまでは寿橋の橋のたもとに白蛇神社(?)がありました。たしかシロヘビの飼育場もあったと思います。
近くには八百新酒造株式会社があり、シロヘビが多く生息していました。
現在は、白蛇棲息地および白鷺飛来地の記念碑とお地蔵さんが祀られています。








ちなみに、白蛇棲息地記念碑の後ろに見えるのは岩国の老舗の割烹旅館 油政です。
江戸末期に油商を営んでいて、明治に旅籠と仕出しを始め、現在の場所に移転したのは昭和6年頃だそう。錦川の支流今津川沿いの趣のある割旅館です。




岩国白蛇神社
全国に白蛇を祀る神社がありますが、ココは日本三大白蛇聖地「蛇窪神社(東京都品川区二葉)・岩國白蛇神社(山口県岩国市今津町)・老神温泉赤城神社(群馬県沼田市利根町)」として有名です。




岩国白蛇神社に「神社が鎮座する今津の地域の人々をはじめ多くの岩国市民の長年にわたる白蛇の保護と信仰に基づき、広島県の宮島に鎮座する嚴島神社の御祭神を勧請し、平成24年12月16日に鎮座祭を斎行して創建されました。」と記載があるように、今津の白蛇棲息地記念碑の場所から現・白蛇神社へと変更されました。
ただし、白蛇は四柱の御祭神の使いとして信仰されており、御祭神は田心姫神(たごりひめのかみ)・湍津姫神(たぎつひめのかみ)・市杵島姫神(いちきしまひめのかみ)・宇迦之御魂神(宇賀弁財天)(うかのみたまのかみ)です。







境内の手水や灯籠、梁などいたるところにヘビのモチーフが見られます!!
シロヘビ鑑賞室
岩国白蛇神社には、シロヘビ鑑賞室と、野外飼育場があります。
シロヘビ鑑賞室では、シロヘビに関する展示があり、温度と湿度が保たれているため1年中、生きたシロヘビと出会えます。




シロヘビ野外飼育場
現在、元来シロヘビが棲んでいた今津・麻里布・川下地区も市街地となり、シロヘビの棲む水路や石垣がなくなり数が少なくなっています。野生で白蛇を観ることはほとんどなくなりました。
そのため岩国市では「一般財団法人 岩国白蛇保存会」を設立し、保護増殖を図っています。
保護施設は岩国市内に4箇所、6棟あり、加藤先生の動画によると現在902匹が保護されているそうです。シロヘビは全てマイクロチップを埋め込んで管理されています。
岩国白蛇神社内の野外飼育場


白蛇神社内の野外飼育場です。他の施設に比べるとこじんまりした飼育場ですが、天気がよければ日向ぼっこに出てくるシロヘビが観られるかも☆
神社境内内にあるので是非訪れてみてください。



もしここで観られなくてもシロヘビ観覧室で出会えますよ。
旭町シロヘビ野外放飼場




錦帯橋空港近くの旭町野外放飼場です。ココに2棟の放飼場があります。
一番、古く規模が大きな飼育施設です。中に入る事は出来ませんが、道の上から施設内を観ることが出来ます。写真を撮影した日は寒かったのでシロヘビの姿を観ることは出来ませんでしたが、暖かくなると出てくるかもですね。
山手町シロヘビ野外飼育場
岩国市の麻里布小学校の裏の公園に野外飼育場がありました。
公園内なのでゆっくり鑑賞でき、シロヘビが卵を飲み込んでお腹で潰す様子などを観ることが出来ました。
白蛇保存会のHPにも記載されているので、久々に行ってみると施設はなくなっていました。
現在は公園の名前に名残が残っています。





今日は温かいので白蛇に会えるかもと楽しみにしていたので残念です。
シロヘビ飼育施設の激レア映像
静岡大学の加藤英明先生が岩国のシロヘビ施設を訪れたときの動画です。
普段は一般に観ることの出来ない野外飼育場の内部や白蛇保存会の様子が映っている貴重な映像です。
白蛇の寿命は10年から20年と言われていますが、岩国のシロヘビの中には29年生きたモモちゃんがいるそうです。
皆、名前がつけられて可愛がられていますね。
マイクロチップを埋め込んだ画像や、飼育施設内で元気に動き回るシロヘビ、激レアな交尾の様子も見られます。



シロヘビの交尾の2匹のヘビがもつれ合っている様子から神社のしめ縄になったとも言われているそうで、観るとご利益があるそうですよ!!
まとめ
岩国のシロヘビを鑑賞できる場所とゆかりの地をご紹介しました。
ヘビが苦手な方でも、白くルビーのような赤い目をもつ白蛇で、とてもおとなしい性格ですから可愛い!!と思ってもらえるのではないでしょうか?
岩国では棲みつけば家の守り神として、また金運や財運アップとして昔から親しまれてきました。
現在では、白蛇が住みやすい環境がなくなり数が少なくなってきましたが、保護施設で大切に飼育されています。
静岡大学の加藤先生の動画では、普段見ることのできない飼育施設内の映像などとても興味深いものがいっぱいです。
是非、岩国に訪れた際は白蛇施設でシロヘビちゃんたちを御覧ください!!
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