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【初心者ガイド】遺留分請求とは?仕組み・計算・手続きまで全解説

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「遺留分って何?自分にも関係あるの?」
そんなふうに思ったあなたへ。

相続はある日突然やってきます。
遺言書があっても、「すべて長男に…」「私には何も残っていない」なんてことも珍しくありません。

でも安心してください。
法律では、配偶者や子どもなど特定の相続人には、最低限の取り分=「遺留分」が保障されています。
この記事では、遺留分の意味・計算方法・請求のやり方
を、初心者でも分かるようにまとめました。
実際に使えるテンプレートや注意点も含めて、すぐに役立つ情報をシリーズでご紹介します!

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目次

第1章:遺留分とは?意味と対象者をやさしく解説

まずは「遺留分って何?」という基本から。誰がもらえるのか?兄弟にはないの?など、素朴な疑問をわかりやすく整理します。

遺留分(いりゅうぶん)とは、
法律で保障された相続人の最低限の取り分
のことです。

たとえば、被相続人が「全財産を特定の人にあげる」と遺言しても、一定の相続人(配偶者や子どもなど)は、
その一部を取り戻す権利=遺留分侵害額請求ができます。

ポイントまとめ

  • 保護される相続人:配偶者、子、親(兄弟姉妹にはなし)
  • もらえる割合:相続財産の1/2(直系尊属だけの場合は1/3)
  • 現金で請求(実物の財産を分けてもらうわけではない)

相続トラブルを防ぐための「遺言書」と「遺留分」についてわかり易く解説!!

法定相続人の確認方法

ステップ1:戸籍を取り寄せる

被相続人(亡くなった方)の出生から死亡までの戸籍をすべて取得します。これにより、誰が法律上の家族(子・配偶者・兄弟姉妹など)かを確認できます。

ステップ2:法定相続の順位を確認する

民法で定められた以下の順位に従って相続人を決定します:

  • 第1順位:子(または孫)
  • 第2順位:父母・祖父母(第1順位がいない場合)
  • 第3順位:兄弟姉妹(第2順位もいない場合)
    配偶者は常に相続人です(順位には含まれません)。

ステップ3:相続人を確定する

戸籍から読み取った家族構成と法定順位を照らし合わせて、実際に相続権を持つ人を確定します。

必要に応じて、司法書士や行政書士に確認してもらうと安心です。

法定相続人とは誰?確認方法を詳しく説明しています!!

第3章:遺留分の計算方法【図解付き・具体例あり】

いくら請求できるのかは「相続財産の総額」や「法定相続分」で決まります。
図と例を使って、自分の取り分を簡単に把握できるよう解説します。

遺留分とは?

法定相続人(※兄弟姉妹を除く)に最低限保障される取り分です。遺言や生前贈与で他の人に多く渡されても、一定割合を取り戻す権利があります。

請求できる人

遺留分を請求できるのは、

  • 配偶者
  • 子(または代襲相続人)
  • 直系尊属(父母など)
    ※兄弟姉妹には遺留分がありません。

手続き方法と期限

  • 相手(財産を多くもらった人)に遺留分侵害額請求(通知・内容証明など)を行う。
  • 家庭裁判所への調停・訴訟も可能
  • 時効:相続開始と侵害を知ってから1年以内/開始から10年以内

必要なら専門家(弁護士・司法書士)に相談するとスムーズです。

遺留分とは?遺留請求について詳しく説明しています!遺留分自動計算シート無料ダウンロード

第3章:遺留分侵害額請求の流れと必要書類

実際にどうやって請求するのか?
内容証明の送り方から調停・裁判のステップまで、書類付きで具体的に解説します。

内容証明とは

遺留分の請求意思を、証拠を残す形で正式に通知する手段である。

通知の目的:相手に請求を明確に伝え、時効(1年)内に権利を主張した証拠とする。

注意点:

文面は冷静かつ明確に(感情的NG)
期限を明記して対応を促す
必ず控えを保存(3通作成)
不安なら専門家の確認を受ける

この通知で、後の法的手続きに備えた強力な証拠を残すことができます。

請求手続きの流れを詳しく説明!内容証明など請求書類一式が無料ダウンロードできます

調停に進む前の準備と対応策

  1. 証拠の整理
     遺言書、戸籍謄本、財産目録、内容証明の控えなど、主張を裏付ける資料を揃える
  2. 相手との交渉記録
     **話し合いややり取りの記録(メール・LINE等)**を保存しておく。
  3. 請求内容の明確化
     遺留分の金額を具体的に計算し、どの財産に対する請求か明記。
  4. 感情の整理・冷静な姿勢
     感情的にならず、調停は話し合いの場であることを意識。
  5. 専門家への相談
     不安があれば、弁護士などの専門家に事前相談して備える。

準備をしっかり整えることで、調停を有利かつスムーズに進められます。

調停は準備で決まる!!家庭裁判所に行く前にやることをくわしく解説!

第4章:遺産分割協議書とどう違う?手続きの使い分け

よく混同される「遺産分割協議」との違いを整理し、それぞれの役割や選び方を解説します。

✅ 要点まとめ

項目遺産分割協議遺留分侵害額請求
対象相続人全員での話し合い遺留分を侵害された特定の相続人
目的遺産の分け方を決める最低限の取り分(遺留分)を取り戻す
必要人数相続人全員の合意が必要請求者と受遺者等とのやり取り
時効特になし(原則)相続開始と侵害を知ってから1年以内
手続き協議→遺産分割協議書作成通知→調停・訴訟へ進むことも

使い分けのポイント

  • 協議できるなら → 遺産分割協議で円満に
  • 取り分が不当に少ないと感じたら → 遺留分請求で最低限の権利を主張

状況に応じて、両方を組み合わせて対応することもあります。

遺産分割協議との違いと使い方のポイントをわかりやすく解説しています!!

第5章:使って助かった!遺留分請求のテンプレ・ツール紹介

Word・Excel・PDF形式で使える便利なテンプレートやチェックリストをご紹介!

🔴【請求に関するテンプレート・ツール】

名称形式説明
遺留分侵害額請求書
Word/PDF内容証明郵便として送る請求書。記入例付き。
内容証明郵便送付チェックリストWord日付・送付先・送付方法などのチェック用
特別寄与料請求書Word被相続人の介護貢献に対する金銭請求用(民法改正対応)
被相続人の財産目録Excel相手方に提示する資料用に作成可能
請求文面サンプル(家族内交渉用)Word弁護士なしで使える柔らかい文案付き

🟡【協議に関するテンプレート・ツール】

名称形式説明
遺産分割協議書Word相続人全員の合意内容を記載(署名・押印欄付き)
相続関係説明図Word/PDF家系図形式の関係説明図(被相続人との関係を明示)
印鑑証明書貼付欄付き協議書Word登記用・金融機関提出用に便利
協議進行チェックシートPDF話し合いの記録やポイント整理に
合意書テンプレート(相続以外を含む)Word家庭内契約や覚書としても応用可

🔵【計算・整理に関するツール】

名称形式説明
遺留分計算ツールExcel法定相続人と財産を入力→遺留分自動表示
財産目録テンプレートExcel預金・不動産・証券など分類+自動合計付き
相続税簡易試算表Excel課税財産と控除を反映した税額目安
贈与履歴シートExcel相続開始前3年以内の贈与などを一覧管理
法定相続割合シートExcel家族構成を入力→自動で割合を提示

トラブル事例と解決法一覧

🧾 事例1:遺言で全財産が長男に

内容:遺言書に「全財産を長男に相続させる」とあり、他の子どもは何ももらえなかった。

解決法

  • 他の相続人(次男・三男など)が遺留分侵害額請求を行う。
  • 内容証明で請求 → 応じなければ家庭裁判所で調停

🧾 事例2:生前贈与で一部の子にだけ多額の資産移転

内容:生前に長女へだけ不動産を贈与。他の相続人が知らなかった。

解決法

  • 生前贈与も遺留分侵害の対象になる場合あり。
  • 時効(1年)に注意して、遺留分相当額の請求を検討。

🧾 事例3:遺産分割協議で不公平な内容に署名させられた

内容:兄に急かされて協議書に署名したが、内容が一方的だった。

解決法

  • 協議のやり直しを求める。
  • 応じなければ、協議無効の主張と遺留分請求を並行して進める。

🧾 事例4:遺言書があっても内容が不透明

内容:「〇〇に全財産を任せる」とだけ書かれ、他の相続人が納得できない。

解決法

  • 遺言の法的有効性や具体的内容を精査。
  • 遺留分が侵害されていれば請求可能。必要に応じて調停へ。

いずれのケースも、専門家(弁護士・司法書士)への早期相談が解決の近道になります。

まとめ

「自分の取り分がないかも…」「でもどうすれば?」
そんな不安を感じている方にこそ、遺留分の知識が役立ちます。

相続は複雑で、感情も絡むもの。
でも、法律を知っていれば「泣き寝入り」せずに、自分の権利を守ることができます。

このシリーズでは、できるだけ専門用語を避けて、今すぐ使える実用情報を集めました。
必要なところから読んで、あなたにとって納得できる相続手続きにつなげてください。

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相続の流れ、必要な書類、遺言の作成方法など、基礎から丁寧に解説します。

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